第3回地球生命賛歌フォトコンテスト!!!
【審査結果発表】
◎応募作品数 279作品
●グランプリ
●準グランプリ
※審査員総評
●協賛団体賞
●一般投票賞
●入選
<<グランプリ>>
(審査員:写真家・上出俊作氏)
(審査員講評)
見た瞬間、作品世界に引き込まれてしまいました。
まるで万華鏡を覗いているようで、この景色が現実に存在しているとは思えず、怪しげな夢の世界に迷い込んでしまったようです。水面を生かして鏡面写真を作ること自体は珍しくはありませんが、左右の対称性を生かしたことが、この作品の面白さではないでしょうか。左右の花の色が違うにもかかわらず、葉と花の位置・ボリューム感で調和を作ったのは見事です。
上下の対比に目を向けると、完璧な鏡面のようで、水面の像は多少揺らいでいます。この非完全性が程よい緊張感を生み、そこにある水の存在をさりげなく教えてくれ、作品に深みを与えています。無駄の要素が丁寧に排除されていることも、この作品の強さのひとつでしょう。何にも邪魔されず、鑑賞者が作品世界にスッと入っていけますね。
タイトルはシンプルですが、古典的な日本画へのオマージュも感じられて、洗練されているように感じました。
<<準グランプリ>>
(審査員:DAIKINGフォトセミナー講師・DAIKI氏)
(審査員講評)
こういう構図(被写体を含む撮り方)はある程度写真をやっていれば思いつくかもしれませんが、これをいざ作品として仕上げるにはとてもとても難易度が高く、そこに果敢に挑み素晴らしい結果を出していること、このことに僕は大いに拍手を送りたく、準グランプリに選ばせてもらいました。
日中の月を小さいながらも白トビぎりぎり手前の明るさでしっかり見せているだけでなく、それを邪魔しないようにかつ美しさを感じてもらうように優しく明るい色味で表現されている花たち、そしてそのピンクにうっすらと染まった青空、タイトルのようにまるで『春の夢』の中にいるような、そんな気分にさせてくれました。
素敵な作品をありがとうございました。そして準グランプリ、誠におめでとうございます。
(審査員講評)
写真の定義という意味において、時代に関係なく変わらないもの、時代とともに変わっていくもの、この2つがあるとすればこれは後者だと思います。写真ではなく「押花」のようにも見えるこの作品を最初に見たとき、これからの写真の方向性のひとつであると感じさせてくれました。
真っ直ぐ下に伸びた2本の枝を縦構図に入れ込むことで見る者の視線をガッチリ固定させ、背景を同系の単色にすることでシンプルかつ一体感を出しています。またさりげなく右上に入れた斜めの枝が良いアクセントになっています。
そして何より最初に触れた「押花」のような雰囲気を演出しているのが素敵ですね。編集の効果もあるのかも知れませんが撮影者がこう見せたいという意図がしっかり伝わってきました。
ただ、もしかするとこの作品に関しては賛否両輪あるかも知れません。でも僕はこれからの「新しい写真」という意味においてもこの作品をとても高く評価したいと思い、準グランプリに選ばせてもらいました。
素敵な作品をありがとうございます。そしておめでとうございます!
【審査員総評】
◎写真家 上出俊作氏より
昨年度に比べると、写真のクオリティが全体的に上がっているように感じられました。
特に、前ボケと背景ボケを生かした表現は、かなり進化していますね。二次元の中で奥行きを作りつつ、画面の中から主役を浮かび上がらせることにも成功しています。技術的には確実に進歩しているものの、構図の追い込みが甘い作品が多かったのもまた事実です。その点は、来年以降の進化に期待したいと思います。
「写真の練習」という意味ではある程度仕方ありませんが、同じシチュエーションで撮影したと思われる、似ている作品が多かったことは少し気になりました。同じ場所で同じ被写体を撮影したとしても、その中でいかに人と違う作品をつくれるかが、コンテストという場においては特に重要になってきます。とはいえ、技術的なことだけで違いを作ろうとしても、作品が表面的になってしまうことが多いでしょうし、ともすれば一つひとつテクニックが、手段から目的にすり替わってしまうということにもなりかねません。
自分は目の前の景色の中の何に感動したのか。なぜ今カメラを向けようと思ったのか。内側から湧き出てくる「撮りたい」という衝動を静かに見つめ、その想いを作品に乗せてください。作品に想いを乗せるための技術は必要ですが、それよりも大切なのは、「自分は世界をこう見た」という視点です。
また、今回の選考では、タイトルも作品の一部として評価しています。タイトルのつけ方は難しいですし、苦手に感じる方も多いでしょう。正直に言って、僕だって得意ではありません。
とはいえ、あまりに個人的すぎるタイトルや、明らかに写真と合っていないタイトルがつけられた作品は、写真がよくても入選からは外させていただきました。逆を言えば、タイトルさえ違っていたら入選していた作品も多かったということです。タイトルを見た時に「そういうことか」と思えたり、あるいは「どういうことだろう?」と思えてもいいので、作品に奥行きを与えられるといいですね。
今回の選考を通して、技術的には皆さん確実に成長していることを感じました。あとはそれぞれの視点を大事にして、これまで培ってきた技術を用いて、想いを作品に乗せてみてください。苦しい作業ですが、タイトルも悩み抜いてつけることで、新たな世界が開けるかもしれません。
2024年4月22日
上出 俊作
◎DAIKINGフォトセミナー講師 DAIKI氏より
まずはみなさま、今回も素晴らしい作品をたくさん見させていただき誠にありがとうございます。
回を追うごとに作品の質が上がってきていて選考がとても難しかったですが、撮影者の思いを感じながら一枚一枚じっくり味わえるという楽しい時間を過ごさせてもらいました。
選考基準としては写真技術的なことはもちろんですが、僕はそれぞれの写真の向こうに撮影者の顔(=意図、または心と言ってもいいかもしれません)が見えるかをとても大切にしています。
作品から何を伝えたいのか、どう感じてもらいたいのか、撮影者の『想い』が押し付けではなく自然と写真にのっかっているような、そんな一枚が素敵だなと感じます。
『想い』とは、決してエゴであってはいけない、また『伝える』とは、押し付けではなく客観的に行わなければならない、ここが重要なポイントだと思います。自分の『想い』を写真を通して客観的に『伝える』には、やはり常日頃からあらゆる物事を俯瞰的に捉えることが大切だと僕は考えています。
方法としては読書や映画鑑賞、自然散策などの文化的なことだけでなく、食べ歩きや街中でマンウォッチングしたりするのも良いでしょう。もちろん普段行っている仕事でもいいんです。とにかく何でもしましょう。そして何をするときでもそこから常に何かを考え(=これが俯瞰力に繋がります)、感じる作業を行い続けることが、自分の感性を豊かにしその結果作品に良い影響を与えてくれるに違いありません。
大袈裟な言い方をすれば、毎日の歯磨きの時間ですら向き合い方次第で何か新たな発見があるかもですよ!
と、フォトコンテストの総評としてはかなり抽象的な(おかしな?)ことを書かせてもらいましたが、
みなさんの作品を見て技術的な部分はかなりレベルアップされているので、ここから先の「自分らしい作品づくり」のための僕なりのアドバイスをさせていただきました。
今後、より昇華したみなさまの作品を見ることをとても楽しみにしています。
ありがとうございました^^
2024.05.07 DAIKI
協賛団体賞
地球環境フォーラム賞
金賞
<コメント>
とても僅差で、ラストに、TAKAさんの『春から夏へ』の組写真と、
SARUさんの『観月会』が候補となり、作風も違うので難しかったです。
両方とも、あと10%こうなれば、という感じがしました。
TAKAさんの組写真は、とてもアートで美しいと思いました。
スマホとしては、極限にレベルの高い作品だと思いますが、
あと10%、スマホの限界かもしれませんが、
ディティールが出て、色つぶれ感が無くなるとよいと思いました。
SARUさんの作品は、タイトルもとても合っていて、
雰囲気があり、ストーリー性を感じます。
観る人が、ほっこりするのではないかと思います。
鹿への愛情も感じます。
10%気になる部分は、夕陽が自然に当たっている感じはしますが、
鹿と木と山が、同じトーンになりすぎている感じであると思いました。
美しい空とのバランスが難しい所であるとも思いますが、
もう気持ち、メリハリが出るとよいと思いました。
銀賞
<コメント>
皆さん、とても素晴らしい作品だと思いました!
銀賞の、りんりんさんの『TOKYOメルヘン』は、
惜しい!と思いました。もう気持ち、空の焼けの色が出ていると、金賞だと思いました!
ワンネスサポート賞
<コメント>
よくある素材、構図のように見えますが、切り取ったサクジローの動きや表情がイキイキと捉えられており、
春らしい軽やかな楽しさが心に響きます。
色合いや奥行きに透明感があり、温かい空気感も伝わってきて、視界が明るく鮮やかにパッと開けるような爽快感もあります。
撮った方が感じている美しさ、楽しさをダイレクトに伝えられる技術もお持ちだと思います。
感動をそのまま切り取った写真は観る者の心にも響きますし、躍動感のある生きた1枚になるのだ、と感銘を受けました。
何度も観たくなるイイ写真だな、と思います!
スワモンショウ賞
<コメント>
「わぁーきれい。」
本当に大天使が羽を広げて舞い降り、幸せを運んでくれる感じがしました。
そしてこのグラデーションは何とも言えない美しい色彩です。
なんとも透明感のあるその場の空気間は、
見ているだけでこころが洗われる魅力的な作品だと思いました。
HATAMOTO JAPAN賞
<コメント>
最初に作品を見た瞬間、ビビッと来ました!!!
言葉に表すことが難しいですが、
とにかくハートに響いた!!!のが、選定理由です。
また、夕方か夜明けと思いますが、湖に写る色焼けがとても美しく、
周りが暗いためとても静寂を感じてうっとりしました!!!
一般投票賞
<投票いただいたみなさんからのコメント(抜粋)>
- 美しい夕暮れ時の奇跡のような瞬間の感動がとても現れているし美しいと思いました。
- 観るほどに深みを感じるフォトだと感じます。空の美しいスピリットが、努力とスキルと想いに応えてくれたのだろうと感じました^^
- この発色が好き。好み。
- 舞い降りてる!!!なんだか舞い降りてる感覚になったので!!!!!!
- インパクトを一番感じました
- 自然がつくる奇跡の美しさに感動!感じました!!!
<投票いただいたみなさんからのコメント(抜粋)>
- すごい透明感で、見た瞬間周りもぱぁ〜っとクリアに明るくなって、お花だけどすごい瑞々しい感じで、色もきれいで感動しました!!
- 全作品の中で最もメルヘンだと感じました^^
- 透明感があって、可愛く美しい。一番はポピーの花びらの透け感が良かったことと、青い空に写る玉ボケがシャボン玉のようで 可愛くて透明感がある作品だと思いました。
<投票いただいたみなさんからのコメント(抜粋)>
- 昼間のお月さんと桜のふわモコのボケと空の絶妙なメルヘンの中に、「春の夢」の幸せを感じます。
- 月のウサギがしっかり見えて美しいです!!!満開の河津桜の下に立っている清々しさが伝わってくると思いました!!!
- 桜のもこもこと月と空、初めて見たときに「めちゃ可愛い!」と思いました。全部の色彩が優しくて可愛くて調和していて とてもほっこり幸せな気持ちになりました^^
- 満開の河津桜がもこもこと可愛くて、月を引き立てていて、幸せな春の訪れを感じ、心がとても温かく、笑顔がこぼれてきました。
最もインパクトがあり、感動し印象に残った作品!!!
<投票いただいたみなさんからのコメント(抜粋)>
- 噴水がステンドガラス??クリスタル!?のように見えて衝撃的でした^^
- 着眼点、ストーリー性が素晴らしいですね。かつ、組写真としての全体の完成度の高さも感じました。
- きれい!!!水のカーテンみたいで、すごくきれいと思いました。
- スマホで、こんなにも素敵なフォトをみせていただき、とても感動しました。
【入選】
皆さん熱意が高く!!!@^^@ 気愛がばく大なので!!!@^^@
今後の、ますますの気愛Upのためにも、「入選」の枠を設けました!!!
※上出さんが選んだ入選作品
No.008『ときめき』 ひろしさん
花を主題にした作品は圧倒的に多く、ある意味激戦だったように感じます。この作品には、作者がまさにときめいた気持ちが素直に乗せられているように感じました。ボケを生かして主役の赤い花を包み込むような構図も、心地良いですね。何気ない景色の中から宝物を拾うような姿勢に好感を持ちました。
No.012『TOKYOメルヘン』 りんりんさん
文明と自然の対比が、対立構図ではなく、美しさという一つの共通点でまとめられている作品のように感じました。狙っていなければ撮れない作品でしょうし、狙ったとしても中々撮るのは難しいでしょう。
ビル群と雲、山を使って横の線を引き、天に突き刺すようなタワーで縦の線を引いていますね。構造線を使った安定感の作り方が見事です。空いたスペースに月と飛行機を配置することで、完璧な調和が作られています。
タイトル次第では、グランプリに躍り出る可能性もあった作品だと思います。
No.041 『梅雨どきのおしゃべり』 mioriさん
タイトルが作品に奥行きを与える、良い例だと思います。作品を見ただけでは「作者は可愛い蕊に惹かれたのかな」というくらいのことしか感じませんでしたが、タイトルを見てから作品を見ると、それぞれの蕊が独立したキャラクターのように見えてくるから不思議ですね。前ボケを使って情報を整理し、浅い被写界深度で主役の蕊を明確にしたことも、作品のストーリー性を演出することに一役買っていますね。
No.080『小さい秋みつけた!』 YUMIさん
パッと見ると、葉と実が落ち来る瞬間をとらえた作品のように見えます。よく見るとクモの巣の糸?のようなものが見えて、なるほどそういうことかと合点がいきます。何気ない目の前の景色の中から季節の移り変わりを感じ取り、そこにカメラを向けたことが、素直に素敵なことだと感じました。背景の緑も、新緑というよりは黄味が勝った緑で、秋が近いことを感じさせてくれますね。
No.128『幽玄』tenさん
撮影地はわかりませんし、珍しい景色ではないのでしょうが、日本の里山の普遍的な美しさのようなものを感じました。低い太陽に照らされた朝靄の質感が丁寧に描写されていますね。画面の左端から靄の中に突っ込んでいこうとする鳥が、作品に動きを与えています。構図に緊張感があり、この景色がずっと続くものではないということがどこか示唆されているようです。
No.129『春の夢』 tenさん 【準グランプリ作品】
まさに夢の中の一幕のような世界感ですね。前ボケとして使われている花と淡い青空のバランスが見事で、ずっと見ていられます。夢の中のようだけれど、よく見ると月にはシャープにピントがあっていて、現実世界にもこんなに美しい世界があるということを教えてくれます。作者自身の視点でつくられた作品のように感じました。
No.135 『悠久の時を経て』 Kanaさん
蓮の花の色彩だけでなく、透き通りつつも生き生きとしている質感が表現されています。一見綺麗な花を撮っただけのようにも見えますが、タイトルを見ると、作者がこの作品にこめた思いが感じられるようです。私たちが今たまたま目にする美しい景色には、生き物たちが紡いできた様々な歴史があります。そんな大きなテーマを込めつつ、色合いをポップに仕上げることで重くなりすぎないようにしたのも、この作品の魅力ではないでしょうか。
No.161 『満開の時』 keiさん 【準グランプリ作品】
花を主題にした作品は多くありましたが、この作品は明らかに他とは違った世界感を持っていました。逆光の写真をコントラストを抑える方向で編集したからなのか、背景と被写体が別個に存在しているような、不思議な雰囲気を持っていますね。写真というよりは、日本画に近いような印象を受けます。全体的に被写体が右に寄っているのが少しもったいないように感じましたが、しばらく作品を見ているうちに、この微妙な崩し方が適度な緊張感を生んでいることで、桜の儚さを表現しているようにも感じられてきました。
※DAIKIさんが選んだ入選作品
No.036 『羽化』みなみさん
今回、何作品か組写真が出されていて、その中で「組写真」として最も完成度が高いと思ったものを入選作品としてひとつ選ばせていただきました。
誰が見ても分かりやすいストーリー、そしてそれをしっかり感じられる瞬間を3枚という少ない枚数に上手くまとめられています。特に1枚目は構図、露出、色味全てにおいて完成度が高く、見てもらいたい部分への視線の誘導が決まっていて素晴らしいですね。
2枚目と3枚目に関しては、1枚目と比べるとやや露出オーバーだったり、構図に不安定さがあって3枚の統一感という意味では物足りないのが残念ですが、伝えたい意図はしっかり見えました。
ぜひまた同じ被写体でより完成度の高い作品づくりにチャレンジしてもらいたいです!
また、より細かな講評が必要であればまた個人的にお伝えしますので、いつでもおっしゃってくださいませ。
入選おめでとうございます^^
No.135 『悠久の時を経て』Kanaさん
よくある構図(見せ方)ではあるのですが、花びらのこれ以上ない美しい透明感に惹き込まれて入選作品として選ばせてもらいました。やはり同じ被写体、同じ撮り方でも、主役の絶大なる輝きが違うと見るものの心にしっかりと届くんだという良いお手本だと思います。
少し気になったのは四角がやや暗いかなという点です。ほんのわずかですがここに視線が引っ張られてしまうので、もう少し明るくできればより良い仕上がりになったかなと思います。
が、くれぐれも明るくしすぎて主役の存在感を損なわないようにしてくださいませ。
入選、おめでとうございます^^
No.139 『異空間』Kanaさん
これもどこかで見たことのある作品という感じは拭えないんですが、作品の完成度がとても高かったので選ばせてもらいました。こういうふうに撮るのはとても難しく、なかなか上手くいかないことが多いんですよね。
たくさんある木々の中でどこからどう撮ればこう仕上がるかを試行錯誤するのにきっとかなりの時間を要したことでしょう。それを見事に突き止め実践できたこと、そしてやや彩度を落としモノクロ調に仕上げることによりこの大胆な構図をストレートに感じる仕上がりにしていること、とはいえ暗部はしっかり見せて木々の息吹をちゃんと伝えていること。
細かな部分まで計算された素晴らしい作品になっていると思いました。
入選、おめでとうございます^^
No.142 『目覚めの朝』 宙美さん
全てのパーツがそれぞれにしっかり意味を持ち、それらが見事に調和してひとつの風景にまとまっている、写真全体から包まれるような柔らかい雰囲気が伝わってくるとても素敵な作品です。
強すぎる朝陽を一番背の高い花で少し隠すことで和らげ、それ以外の花はひとつひとつが朝陽に気持ちよく照らされているのが伝わってきます。また中心やや左に配置された大木がこの写真にアクセントを加え、やや多めの雲のおかげで空にも変化があって飽きが来ないです。
同じ風景を撮った人はきっとたくさんいるだろうけど、ほんのちょっとしたタイミングやアングル、それぞれの配置の違いで完成度が思いきり変わってくる、それを見事なまでに仕上げることができていると思いました。
入選、おめでとうございます^^
No.180 『温かく見守る』 愛光さん
まるで絵本の1ページのような作品。見た瞬間にこの世界観に心が奪われました!
人工物である主役をあえて重力に従わせずやや斜め向けてることで現実世界とは違うメルヘンな世界を感じさせてくれたり、強めの前ボケから主役まで次第にボケ味が徐々に弱くなっているのが分かることで視線の誘導も気持ちが良いです。
ややトビ気味な白と周辺光量が高いのもこの世界観にとてもマッチしていますし、雲のある空の分量も主役に対して適量で見ていて飽きないですね。
正直準グランプリに選ぼうかとても迷った作品だったのですが、あとひとつ何かがあれば、というところでした。その何かはぜひご自身で考えていただければと思います。
入選、おめでとうございます^^
No.259 『光へ』 SARUさん
作品だけを見て選ばせてもらっているので、どういう流れでこれを被写体に選んだのかは分かりませんが、この被写体を見事に「昇華」させ、作品として仕上げることができていると思い選ばせてもらいました。
周りの雰囲気からすれば異質にも感じる被写体(成長した竹ですら全く別のものに感じる)を、異質らしさはそのままで周りに上手く溶け込ませることでその存在感を最大限に引き出している、タイトルも考えれば考えるほど深さを感じ、作品の中で「光」の重要性をとても感じさせてくれます。
この構図、この露出あってこその仕上がりだと思います。被写体選びからはじめなかなか他の人には撮れない一枚ではないでしょうか。素晴らしいです。
入選、おめでとうございます^^
No.260 『紫陽花鏡面図』SARUさん 【グランプリ作品】
グランプリ、おめでとうございます!
上出さんがこの作品を選んでいなければ、間違いなく僕が準グランプリに選んでいた作品です。
上出さんも書かれているように万華鏡の中の世界のようで現実世界とは思えない、
これがこの作品の全てだと思います。素晴らしい一枚ですね。
そう感じさせてくれるのも被写体の選び方から高度な撮影技術と編集力があるからに他なりません。
ひとつひとつ褒めればキリがないのでここでは割愛させていただきますが、全てにおいて非の打ち所のないとても昇華された作品に仕上がっていると思いました。
No.264 『舞う』SARUさん
タイトルをそのまま信じて良いのでしょうか?入選作品を選ばせてもらう時はまだタイトルを見ていない段階なので、この写真を見た時は実際は「舞っている」瞬間ではないけれど、「舞っている」ように見えるところが素晴らしいと思って選びました。撮影者に本当のところをぜひ聞かせてもらいたいですね。
とにかく6枚の落ち葉が「舞う」写真なんて、なかなか見られるものじゃないです。これをしっかり作品に仕上げたことが本当に素晴らしく感動すら覚えました。6枚それぞれにちゃんと違いがあるだけでなく、配置も絶妙なので、それぞれの表情がしっかり伝わり写真に奥深さを与えています。背景もシンプルなおかげで見てもらいた部分もハッキリしています。
少し気になったのが一部のボケ味が強すぎるところですね。ボケ味自体はこれくらい強くても良いかなと思いますが、それに釣り合うほどピント合っている部分が少ないため、結果的にボケが強く感じられそこに視線が引っ張られがちになると思いました。それが改善できていれば準グランプリに選んでいました。
入選、おめでとうございます^^
No.268 『冬の使者』SARUさん
スローシャッターの使い方がとても上手いなと思わせてくれた作品です。単純に動きを付けて鳥を飛んでいる風に見せる写真はよくありますが、ここまで抽象的な雰囲気に仕上げた作品はあまり見たことがありません。
そのおかげで見る必要のないい部分はしっかり隠せていて、見てもらいたい(感じてもらいたい)部分だけをちゃんと描写できていると思いました。素晴らしいテクニックだと思います。
ただ、構図的に下の雲が喧しいのに対し、上が静かすぎる割に空間が広いので、ややバランスが悪いかなと感じました。もう少しだけ上をトリミングしても良いのではないでしょうか?あとここまで抽象的だとタイトルももっと抽象的な方がマッチするのではとも思いました。
入選、おめでとうございます^^
No.270 『桜吹雪』めぐみさん
この作品については、桜吹雪を写真に写し込むのはとても難しいところを、こんなにもたくさん写せているところがもっとも評価させていただいた点になります。ロケハン力、構図、タイミングがバッチリの素晴らしい作品だと思います。
さらに全体の色味がとても美しく、見ていて春をめいっぱい感じられ、幸せな気持ちになりました。まさに春爛漫と言ったところでしょうか。
やや気になったのは桜吹雪以外の部分ですね。ピントの合っている部分に緑の葉が多くどうしてもそこに視線が引っ張られてしまうところと、同じく枝の茶色もピントが合っているため印象が強すぎかなと思いました。
いっそ桜吹雪(一部の)だけにピントが合っていて、あとは全てボケ味で構成するくらいの大胆な作品に仕上げた方が、もっともっと『桜吹雪』を感じてもらえたのではないでしょうか?
入選、おめでとうございます^^
※受賞・入選されたみなさんおめでとうございました@^^@